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【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
見所としての自然資源
ガイドブックで紹介されている白川村の"見所"は、以下の3つに分類できます。
- 名所旧蹟
- 自然資源
- その他
名所旧蹟のひとつ"帰雲城(かえりくもじょう)"は、巨大地震により、120間もの歴史に終止符を打つことになるのですが、皮肉にもこの出来事で、白川村の"歴史に係る旅の見所"として脚光を浴びることになりました。
一方、いまでは"展望台"となっている嘉念坊(かねんぼう)道場跡という場所があります。
嘉念坊とは?平安から鎌倉時代にかけて在位していた後鳥羽天皇の子である"嘉念坊善俊"のことで、親鸞の直弟子として、白川郷に浄土真宗を広めた僧侶です。
飛騨地方では、いまでも浄土真宗の信仰があついところのようで嘉念坊は、"そのキッカケをつくったヒト"ということなのです。
さて次に、見所としての"自然資源"には、どのような場所があるのでしょうか?
まず、落ちる水の色が乳白色に見えることから"白水"と呼ばれる、"白水の滝"があります。高さ72m、幅8mと、深い森の谷から絶壁を"水が垂直に落下する"一筋の滝です。
日本三大名瀑(滝)というものがあり、一般的には、
- 日光の"華厳(けごん)の滝"
- 和歌山県熊野の"那智(なち)の滝"
- 茨城県の"袋田(ふくろだ)の滝"
とされていますが、かつてはその雄大な姿が、日本三大名瀑(滝)の一つとして"袋田の滝"に変わって数えられていました。
日本三大名瀑(滝)から外された直接の原因かは分かりませんが、1963年。隣の谷に"ダム"が完成すると、滝の上流で取水が行われて、白水の滝に流れる水の量が調節されるようになります。
このため、すべての水をダムのために取水する冬には、滝が遮断され、このことが"欠点"として紹介されるようになってしまったのです。
また、珍しい"自然資源"としては、"籠の渡し"というものがあります。
白川村は、南北に庄川が流れているのですが、江戸から明治初期までは、この川を渡るのに"つる"で編んだ"籠"に乗り、ロープをたぐって渡っていました。
この時代、橋をかける技術はあったはずなのに。。なぜ?
それは、川を挟んだ東側にある五箇山が、"流刑地"だったからなのです。
そのため、五箇山に橋をかけることは許されず、対岸に渡るときには、ぶどうの"つる"でつくった大綱を張り、それに取り付けた籠に乗って渡っていた。。のだそうです。
この場所には、13ヶ所も"籠の渡し"があり、最も長いものは"100m近く"もあったそうです。
そして最後の"その他の資源"として、ロックフィルダムとして、日本屈指の規模である"御母衣ダム"や"合掌造り"があげられています。
以上のような"観光資源"の紹介はその数に"戦前と戦後"で、大きな違いがあるようです。。つづく。
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