いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。

世界遺産リストに登録する理由

前回から"白川郷と五箇山の集落"が世界遺産リストに"登録したい理由"を見ています。

その1つ目理由とは、"建築史上"で価値があるからということでした。

つまり、社寺・貴族住宅 ⇒ 民家 ⇒ 農村建築 といった、時間軸上での"技術の向上・居住様式の変化"に価値があるということですが、さらに、2つ目の理由として、この歴史があることで"手に入れることができた価値"。

としています。具体的には、

  1. 日本に残された"最後の秘境"
  2. 地域文化から生まれた"合掌造り"の"特異な農村景観"
  3. 日本の他の地域には見られない"希少な存在"。

と、唯一無二の存在といったところに、"普遍的な価値"を見出しているようです。

さらに、3つ目の理由として当時、離村化が進み"壊滅的な状況"であるにも関わらず、"集落景観を保持"しているのは、対象の3つの集落のみが、法律による"保護の措置"がとられているからだとしています。

リストに登録したい上記3つの理由

  • 歴史上での価値
  • 唯一無二の普遍的であるという価値
  • 法に保護されているという価値

これら3つの"理由"を軸に文化庁で推薦書が作られたのでした。これらの理由に対し、ユネスコが、ガイドライン上で"求めている"具体的指針は

1つ目が"歴史上"重要な"建築様式"であること。または、"歴史上"重要な"建築的・技術的な集合体"であること。または"歴史上"重要な"景観に係るすぐれた見本"であること。に該当することとし、

2つ目が固有の文化を特徴づける"伝統的集落"であること。または、固有の文化を特徴づける"土地利用の一例"であること。

として。。さらに、歴史の流れ上、その"集落、土地利用の存在"が危うくなっている場合。としています。

前半に記している文化庁の作成した推薦書は、この2つに照準をあてて書かれているため、価値のありどころが合致していることが良く分かります。


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