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【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。

白水の瀧

白川郷に限ったことではありませんが、観光案内での"見る対象"の紹介は、戦前と戦後で、大きく変化します。

それは、遺跡や自然風景のように、日常的にヒトの手が加わっていない"対象"から街並み、農村などの"生活風景"への変化です。

白川郷でも同じく、"那智にも負けない白水の瀧"をコピーに、自然風景の代表である"白水の瀧"が、戦前型として、多くのメディアで紹介されていました。

白水の瀧は、富山県、石川県、福井県、岐阜県の4県にまたがる"白山"を中心とした"白山国立公園"にあり、合掌造りの建物が注目されていない頃から、どんな絵師でもこうは描けまい、時のすぎるのを忘れて眺めてしまうほど、白く美しい。。。と、

いまから約150年ほど前に書かれたこの地の"風土記"にも登場していています。

そもそも"白川郷"という名の由来は、"白山"を水源とした"大白川"が、"白川の瀧"となって流れ落ち、その水の色が、いつも"濁って"白く見え、その白い水が、川沿いの村々に行き渡っていることから、そう呼ばれたそうです。

このように"白水の瀧"は、観光資源の"見る対象"としては、最も古い部類に入るのですが、国立公園内の、大白川温泉に向かう山道を少しそれて、滝を見るために整備された"簡素な展望台"に行くと、江戸時代から"変わらない"姿を見せてくれます。

ただ、見た目では分からないのですが、当時と違う点がひとつだけあります。

それは、1960年代の始め、滝の上流に"ダム"が造られたため、川の水が減ってしまい、いまでは、バルブで水量を調整しているのです。。


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