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【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。

ガイドラインの特徴

"デザイン運動"が盛んだった"20世紀初頭"を背景に、イタリア"イブレア"に拠点をおいた"オリベッティ社"。

近年、この企業が関与した"建築群"の"保護活動"に際し、デザイン"ガイドライン"を設置したコトは、とても有用でした。

さらに、ガイドラインを微調整することで。。2002年。

イブレア市が、「工事規定」として採用するまでになります。これら一連の出来事に、保護活動の中心メンバーであるトリノ工科大学、エンリコ・ジャコペリ特任教授は、イタリアで初めて、"近代都市"に"歴史的地区"と同じ地位が与えられた。と感じたそうです。

保護活動を行う際、"(過去)遺産保護"と"(現在)都市計画"とを同格に扱うコトは、とても重要なのです。

例えば、ガイドライン設置以前のイブレアでは、近代建築物群で重要な位置づけだったもの全てが、国の法律で保護されていませんでした。

このコトからも分かるように、場面ごとに"価値"を更新し、過去と現在を"常につないで"いかないと、"今"より、少し前の"価値あるモノ・コト”は、全て"壊されてしまう"からなのです。

つまり、持続する価値を失えば、衰退する。。。ということです。そのため"ガイドライン"が、近代建築物の保護のために"重要視"される状況が、生じたのです。

では、この"ガイドライン"の特徴は、どこにあったのでしょうか?

それは、建物の"オリジナルイメージ"を保存すること。。にあるようです。ここで"重要"なのが、単に、"イメージ = 外観(カタチ)"ではない。。ということです。歴史や空気感などを含めた全体のこと。。ということです。

なので、関係者間での協議を通じて、新しい外観建築デザインの"可能性"も認められています。

そして、"価値の持続"を前提とした"保護活動"は、保護に関わる建築家の

  • "調査"や"評価"。
  • 建築遺産への"関わり"や"意識"。

までも記録に残されます。

なぜなら。。保護事業自体を"文化的行為"と位置づけているからなのです。

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