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【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。

イブレア

以前にも触れましたが、イタリア北西に位置する"イブレア"に少し戻ってみようと思います。

20世紀初頭。

タイプライターなどの"工業製品"に"芸術性"を取り入れた製品づくりを展開したオリベッティ社があります。この特徴的な工業製品のデザインの中心にいたのが、エットレ・ソットサスという建築家です。

日本だと、ポストモダンと呼ばれた時代に建設された、博多のホテル"イル・パラッツォ"のインテリアを"倉俣史朗"氏などと手がけています。

アムステルダムの運河が、地域に貢献しているのと同じように、当時のオリベッティ社も、積極的に"地域の環境整備"に貢献していました。

そのためこの地域には、"科学と芸術"を所有する"地域文化産業"が生まれ、いまでも地域の文化を継承していく活動などが行われ、様々なかたちで産業が"持続"しています。

20世紀初頭のデザイン運動

2012年。オリベッティ社が主導し都市開発した"近代建築群"が世界遺産の"暫定候補"となります。

いまでは、"プロダクトデザイン"などとして"工業とデザイン"が融合し普通に、スタイリッシュな携帯電話を手にすることができますが、"オリベッティ社"が創業した20世紀以前は、"科学と芸術"や"工業とデザイン"などは、全く別々の産業(領域)だったのでしょうか?

いまから100年ほど前の20世紀初頭。別々の地で同時代を生きたヒトがいます。

など。。ガウディにいたっては、いまだにスペインで教会が建設中です。

20世紀初頭のこの頃、主に欧米では"デザイン運動"が盛んでした。

①アーツ・アンド・クラフツ運動(19世紀末:イギリス)

大量生産品の粗悪さを批判。生活と芸術の統一を軸とし、家具などの手工芸品の良質さを主張。

②シカゴ派(19世紀末:シカゴ)

災害に伴い"復興と新技術"による鉄骨造の高層建築(摩天楼)。合理・機能性を軸とした考え。

③分離派(19世紀末:ウィーン)

芸術家が中心となり、実用性に反発し、形と機能性の調和を軸に"新しい造形表現"を追求。

④ドイツ工作連盟(20世紀初頭:ミュンヘン)

装飾に片寄った芸術への非難。機械と芸術の統一を目指すし、工業デザインの先駆けとなった運動。

⑤アール・ヌーボー(20世紀初頭:ベルギー、フランスなど)

植物などの曲線を採り入れた"国際的美術運動"。鉄、硝子など、当時の新素材の利用が特徴的。

⑥デ・ステイル(20世紀初頭:オランダ)

家具・絵画・建築物を直線と原色で構成(モンドリアン)。水平垂直のみで構成する"新造形主義"とそれに斜線を加えた"要素主義"が混在。

⑦バウ・ハウス(20世紀初頭:ドイツ)

美術と建築に係る国立デザイン学校。"芸術と技術の新しい統一"を軸に指導。アーツアンドクラフト、アールヌーボー、ドイツ工作連盟など多岐の運動に影響された各人が教鞭をとっていたため、衝突が多かった。

⑧アール・デコ(20世紀初頭:欧米)

アール・ヌーボーからバウハウスへの移り変わる中間の様式。幾何学的な形態が多く使われた。

ざっと、各地でこれだけ大きな運動(衝突)があった中での"イブレア"。この街の輪郭が少し見えてきます。

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