需要と供給のバランス

いつもありがとうございます。

【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。

各自治体の取組み以外でも、"空き家対策"は行われています。

立地の良い"戸建住宅"や"マンション"は、

少しの改修で再生し需要が増え、

空き家の減少に繋がると見られています。

例えば、

マンションの管理組合などが、

ほぼ使われなくなっている"共用施設部分"を

別の用途に改修するケースが増加しています。

これは、

維持管理の負担を軽くし、

住民同士の"交流"を促すことを目的としています。

例えば、仙台市の

築13年のマンションでは、

もともと、

共用施設として、"温水プール"が設置されていたのですが、

利用率がとても低いにもかかわらず、

維持管理費が、年間で200万円ほどかかっていました。

そこで、

温水プールを撤去し、

卓球、ダンス、音楽などを楽しめる

"多目的スタジオ"に改修しました。

改修費の3000万円は、

修繕積立金から捻出しましたが、

修繕後の維持管理費が、年間で"数万円"ほどになったので、

約10年で改修費は、回収できます。

住民の利用率も修繕前の"7倍以上"となり、

結果、

住民同士の"交流"の活性化につながるコトとなりました。

また、

都内のマンションでは、

稼働率が低下している"機械式駐車場"の一部を

住民からの要望もあり、平置きに改修。

すると、

駐車台数が少なくなり、

その分利用料が高くなったのにもかかわらず、

改修後の応募倍率は"4倍"に増加し、

結果、利用収入も増加するコトとなりました。

さらに、

江東区の大規模マンションでは、

利用率の減った"バー"の高級感を維持したまま、

イタリアンレストランに改修し、

経営を外部に委託することとしました。

すると、

平日の日中でも、賑わうようになりました。

これらは、うまく改修できた事例ですが、

共用施設の改修には、

住人の3/4以上の同意が必要なので、

タイミングを間違えると、

組合理事の交代で繰り返し、振り出しに戻ってしまうことも

多々あるようです。

しかし、

それでも"改修"しなければならない理由があります。

不動産鑑定の専門家によると

遊休化した共用施設をそのままにすると

資産価値や魅力を損うとのコトです。

つまり、

従来、利用されない共用施設を遊ばせていても、

"住む場所の数"と"住む人の数"の

バランスが保たれていたのですが、

空き家の増加に象徴するように、

いま、そのバランスは"崩"れ、

すでに、

無機質な"箱"を設置しただけでも、

経費をかけない"無難なサービス"を提供しただけでも

需要にはならない状況となっています。

自然と街に"溶け込んでいる施設"。

どうやらそこには、

"戦略的"で"積極的"なサービス潜んでいるようです。