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【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です

環境に変化を及ぼす外需

"顕著な普遍的価値"が失われた。。と判断された場合、
その世界遺産はリストから抹消されます。

実際に2007年。
オマーンの"自然保護区"が環境の悪化、
密猟の取り締まりの不備によって抹消されます。

2009年にはドイツ東部の渓谷。
川を挟むカタチで形成された都市が
橋の建設を理由に抹消されたのでした。

この"抹消事例"をキッカケに、
"保全・保護"への認識がより深まるのですが、
その一方で、

2014年には登録件数が"1,000件"を突破し、
2018年の委員会終了時点で"1,092件"と、
年間20件を超える登録数があり、
その数は増え続けています。

しかし、167カ国という締約国数、
人気・知名度から"世界遺産"は、
国際条約の中で"最も成功した条約"。
とも言われています。

では、抹消されたもの以外では登録後、
具体的にどのような経過をたどっているのでしょうか?

日本各地でも、
登録された対象がある地元では、
観光の"起爆剤"として期待されます。

しかし。。今。その環境に異変が起きているようです。。

2014年に登録された、
群馬県「富岡製糸場と絹産業遺産群」。
1872年の明治初期に開業され、
1世紀以上にわたり

  • 日本の近代化
  • 日本の絹産業の技術革新・交流

に大きく貢献した工場です。

登録当時、毎日のように大勢のヒトが"見学・観光"に訪れ、
工場の正門前には"行列"ができ、
富岡市も"地域経済の活性化"に期待を膨らませていました。。

ところが。。3年後その"行列"は消えます。

登録初年度には"133万人"もいた観光客が、
2年後には"80万人"にまで減り、
3年後には"行列"が消えることとなります。

消えた理由のひとつに、
観光ルートの"少なさ"があるようです。

もちろん、
建物の"修復作業"なども同時進行しているため、
内部まで見学できるのは、
全体の建物のうち3割程度になっている。。
といったこともあるのですが、

本当にここに原因があるのなら。。富岡市が、
遺産登録の経済効果を"地域外需要"に頼っている。。
ということが容易に想像でき、

もしかすると、"修復と観光"の"共存・融合"に加え、
内需といったことも視野に入れなければいけないのかもしれません。。

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