一元管理と自己判断

いつもありがとうございます。

【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。

イスラエルで暮らすユダヤ教の"正統派"のヒトたちは、

戒律にとても厳しいです。

その伝統を守り続ける"保守的"な社会で、

高校を卒業したばかりの"女性服飾デザイナー"が、

堅苦しい宗教ファッションに"新風"を吹き込み

ちょっとした"革命"を起こしました。

"正統派"の男性の服装は、黒い上着かコート。

"慎み深さ"が求められる女性のそれは、

もっと厳格で、

"袖"や"丈"の長さに"絶対的な決まり"があります。

これは、18世紀の東欧の伝統に根ざしたもので、

日本だと、

江戸時代の殿様やお姫様のような"装束"を

今も着ている感覚のようです。

このような背景に対し、"18歳のデザイナーさん"は、

厳しい"規則"を守りながらも、

"タートルネック"の"シャツ"

"ミニケープ"付きの"ドレス"

落ち着いた色合いをベースに"原色"

。。と、

バラエティーに富み"一般のユダヤ人"にも受け入れられ

いまでは、

"正統派"のヒトとの架け橋になりました。

2年前、

自分でデザインしたスカートを見た知人から

同じものを作って欲しいと言われたのを

キッカケに、

30着以上の注文が寄せられたそうです。

これを機に、ホームページを設置すると、

注文が殺到するコトとなりました。 

バランス(秩序)を保つために必要な

"規則"や"ルール"は、

時とともに、

"厳しく"よりも

"変化"を必要とする場合があります。

ドイツでは、

電車は、"大体の場所"に停車します。

止まった場所に乗るヒトが移動します。

秩序を重んじる日本では、停車をやり直します。

コトあるごとに"規則"をつくり、厳しくするコトで、

バランスを保つコトも大事なのですが、

時に、

全体を管理しようとするため

"自己判断"を狂わせるコトがあります。

60年代~70年代にかけ、体操王国だったニッポン。

最近、復活の兆しが見え始めましたが、

長らく停滞した理由のひとつに、

試合中、"自己判断"が、できなくなったコト

が、挙げられると聞いたことがあります。

60年代。

"練習設備"や"指導者"が整っていなかった頃、

選手自身が、

失敗を繰り返し、自分で修正していました。

それは、

試合中に失敗した時、失敗しそうになる時、

"自己判断"による

"修正力"が発揮されたそうです。

誰にでも"責任"のあり方を

"規則"での"一元管理"に任せるだけでなく、

"自己判断"で修正しなければいけない場面が訪れます。