いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
プラスチックの処理方法
日本でのプラスチック処理方法は、"8%強"が焼却、"8%弱"が埋立です。
残りの約85%はというと、再利用されているというデータがあります。
この"85%"に中に、ごみの焼却時に発生する排熱エネルギーを利用し、発電や熱利用をする"サーマルリサイクル"と呼ばれる再利用方法があります。
そして、 プラスチック処理方法 の内"サーマルリサイクル" での再利用が"約55%"を占めています。
しかし、この方法での再利用は、本来リサイクルの概念に当てはまりません。
それは、焼却時にCO2が発生し、そのCO2はどこにも戻らないからです。
このため冒頭のデータは、焼却時のCO2発生による気候変動へも影響を含めていないということになります。
マテリアルリサイクル
"サーマルリサイクル" 以外では、プラスチックを別のプラスチックとして、再使用する"マテリアルリサイクル"が、約25%を占めています。
最近だと、ペットボトルや食品トレーの回収ボックスを設置しているスーパーなども増えていると思いますが、はたして有効性はあるのか?
実は、飲み物や食品に使われるプラスチックは、実は非常にリサイクルしづらいのです。
プラスチックごみから新たなプラスチック製品をつくる時、種類の異なる樹脂が混ざってはいけません。
このため、ペットボトルを回収する時に、ラベル・キャップ・ボトル本体を分けているのは、"ラベルはポリプロピレン"、"キャップはポリエチレン"、"ボトル本体はペット"と、異なる樹脂から作られているためだからなのです。
さらに、臭いや付着物のある部分は、リサイクルできず取り除かれています。
例えば、10本のペットボトルをリサイクルしても、新しいペットボトルは8本しかできず、足りない2本を補うためには、新たに原料や添加物を使う必要があります。
そこで、そもそもペットボトルを使う必要があるのかと、最初の命題に戻ることになる訳です。
海外では、既にマイボトル利用が進んでいて、欧州や米国、中国の街中には給水機が設置されています。
アメリカのサンフランシスコでは、2014年から市の管轄施設でのペットボトル飲料の販売を禁止されていて、最近の首脳会談等では、机の上に置かれた飲み物が、ペットボトルがガラス瓶に変わっているのです。
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