いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。

鳩サブレー

お土産で人気の「鳩サブレー」のパッケージが紙になります。

製造元の㈱豊島屋は、プラスチック削減への取り組みとして、従来のプラスチック素材のパッケージを"紙"へと変更するそうなのですが、環境へ貢献するため、素材の開発に、外部製紙業会社と協力して、たくさんの労力をかけてきたようです。

一方日本では、プラスチックごみを輸出して処理しているという事実もあります。

リサイクル用の"回収ボックス"に入れた食品トレーなども、ペットボトルと同様にリサイクルにとても多くの人手が必要になります。

しかし、日本国内では、多くの人手を確保できません。

このため人件費を抑えるため、日本で廃棄される"プラスチックごみ"の約10分の1(年間約90万トン)をマレーシア、台湾などの東南アジアへ輸出して処理してきました。

諸外国へ運ばれたプラスチックは現地ですぐに燃やされたり、水質汚染を引き起こしたりといずれにしても環境に負荷がかかっています。

このような事態の深刻化を受けて2019年に、バーゼル条約が改定され、2021年1月から相手国の同意なしに汚れたプラスチックごみは輸出できなくなったのです。

バーゼル条約とは、有害な廃棄物の海外への輸出等の規制についての国際的規定のことです。

つまり今年から、国内でなんとかするしかない状況なのです。

プラスチックを作ったり、使ったからには、できる限りリサイクルまで考えるべきですが、実際、どの程度までリサイクルされているのか、よく知り、考える姿勢が大切になってくるのだと思います。

プラスチックを燃やすとCO2が発生し気候変動を起こす、一方リサイクルにまわしても適切に処理されないことがあるなど、消費者の目線での思考も大事になってくるということです。

さらに、現時点ではプラスチックごみを燃やす焼却炉の建設費と運営費は自治体が負担するなど、処理費用は、プラスチック商品を生産・販売する時の費用に組み込まれていません。

このためコストが安いと普及したプラスチックですが、これは錯覚で、処分の費用、さらに"環境負荷の低減"や"環境修復の費用"までを考えると、プラスチックは、決して安くはないと認識を改める必要もありそうです。

企業は商品を"つくる"時、消費者は"買う"時、"考える"ことが大事になってきそうです。

≪ 1級建築士事務所 長尾景司アトリエ ≫ 長尾景司 ≪ 


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