いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
56レオナード・ストリート
ニューヨークのダウンタウン。
トライベッカは、古い工業建築物で知られている最先端の地区ですが、現在の多くは、居住用の場所として変わってきています。
その中で一番高い建物が、2017年に完成した、60階建て(250m)の56レオナード・ストリートです。
マンハッタンの空を飾る独創的なランドマークのひとつです。
設計はスイス出身の建築家ユニッで、鳥の巣と呼ばれる北京オリンヒック会場やプラダ青山店の設計などを手掛けているヘルツォーク&ド・ムーロン。
56レオナード・ストリートは、ジェンガ・ビルディングとも呼ばれ、一般的な箱型ビルとは全く異なるシルエットになっています。
見れはすぐにジェンガ・ビルディングと言われる理由が分かり、建物上部に向かい、積み木がズレていくような立方体のポリュームは、不安定にさえ感じます。
しかも壁面は、床から天井までガラスで、空が反射して今まで見たことのない街の風景をつくりだしています。
トライベッカ地区
トライベッカ地区は、マンハッタン南部の賑やかな地域で、ニューヨークで最も地価が高いと言われている場所です。
56レオナード・ストリートの下層から中層外観を良く見ると、バルコニーが飛び出しているためカタカナのコが積み重ねてあるようです。
ガラス拭きなどのメンテナンスはどうするんたろう。。などと考えますが、1階エントランス周りは、他のビル群と普通に溶け込んでいます。
どんな階段になっているのか、どんな景色が見えるのか。
均一で量産型の考えでつくられるビルは、避難の仕方もビルの中から見える景色も同じになります。
内部からの風景が、部屋ごとに異なるこのビルは、20世紀が生み出した高層化する技術に、少し抵抗しているようにも見えます。
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