いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。

マスタープランの領域

人工物がない大地に都市を描くことをマスタープランと呼ぶのだとすると、インフラが整い、人の手がゆき届いた今の日本の都市は、それが描きにくい状態です。

しかし近年、都心の大型再開発や、大学キャンパスの再編、団地の再生など、都市再構築のニーズが高まり、新たなマスタープランを求められることも増えてきました。

そもそも地形や歴史を丁寧に読みとって、そこに相応しい環境を、考えるランドスケープアーキテクトは、社会にとって大事な職能の一つです。

一方、良質なマスタープラン(=骨格)からは、未来が見えます。

プロジェクトの多くの関係者が納得し、その価値を持続し育てることができること。

つまり良質なマスタープランには、空間と時間の骨格が表現されているということです。

神奈川工科大学学生プラザ

この学生プラザは、学生サービス向上を目指したキャンパス再生計画です。

まず、8500㎡の芝生広場を計画し、既存校舎の高層化・集約化を進めながら、キャンバス全体の中心としています。

この芝生広場を骨格としたマスタープランに基づき、大学では再開発が進められています。

キャンバスでの新たな中心として、大学全体を統合するオープンスペースであるとともに、丹沢山への景観軸としての役割や旧キャンバス施設の記憶継承の場としてもデザインされています。

芝生広場は大学の新たな顔となリ、多くの学生が常に集う活気ある風景をつくっています。

KHOS清遠ホテル

中国のKHOS清遠ホテルは、現地の温泉を生かした、温泉高級リゾートホテルのプロジェクトです。

街の中央部を流れる北江はこの地域の主要な河川ですが、かって大きく蛇行した河道の変化によって生まれた小河川ため池水路等が景観の特徴となっています。

このプロジェクトでは、計画地に数本設置されていた既設水路を、敷地周辺の環境とつながる骨格と捉えてマスタープランが描かれています。

そして既設水路付け替えることによって新たな棚田の風景を作リ、ホテルのヴィラをつなぐ水景庭園を実現しているのです。

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リノベーションのチカラ 
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