いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。

地域内で循環させるエネルギー

古いものを大切にする精神を持ちながらも、"サステナブル社会"を目指し、大きく一歩前進しているのがヨーロッパの各国です。

その中でも成功事例として、メディア等でも特集が組まれたりと、注目されているのが環境にやさしく、活力のある地域を実現しているスウェーデンの都市開発プロジェクトで、その代表が首都ストックホルム市"ハマービー・ショースタッド"です。

ハマービー・ショースタッドは、ストックホルム市中心部の南に位置し面積が約2K㎡・人口約26,000人ほどの小さな住居地域です。 

工業地帯だったこの場所が、国を代表するエコタウンとなったきっかけは、オリンピックでした。

1990年代に入るとストックホルム市がテーマを"環境"に、2004年の夏季オリンピック開催地に立候補します。

そして、環境に配慮した選手村を水辺に位置するハマービー・ショースタッドにつくる決定をします。

残念ながらオリンピック自体は、アテネ開催となりストックホルム市は選ばれませんでしたが、住宅開発は、そのまま進められることになったのです。

このプロジェクトでは、環境への負荷を90年代のスコットランド市の水準の50%とすることが目標とされ、現在では、約40%の削減に成功しています。

この一連の大胆な取り組みは"ハマービーモデル"と呼ばれ、ヨーロッパでの環境大賞を受賞することとなります。

"ハマービーモデル"の大きな特長は、徹底的に"自然エネルギー"と"廃棄物"を利用することにあります。

多くの建物の屋根には、太陽光パネルの設置が進んでおり、温水供給のために使用しているほか、住宅施設の"冷暖房"やガスストーブ等の"燃料"。

"公共バス"や"ごみ回収車"などの燃料。

など、地域内で循環させるシステムを構築している下水・廃棄物からのエネルギーで必要エネルギー量の50%を担っています。

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