いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。

水場の活用

サハラ砂漠の中央にあるインベルベルのような村には、ほとんど雨が降らないため、生活に水はとても重要です。

このためサハラ砂漠での生活に使う水は、山脈から湧き出た水を"フォガラ"と呼ばれる地下水道により集落まで運んでいます。

この"フォガラ"が集落までの間には、いくつかの水場が設けられています。

第1の水場では、料理や顔を洗うための水を汲みます。

1日に使うことができる水の量は限られていて、例えば、朝起きた時には、コップ1杯の水で歯を磨き、顔を洗います。

家にお風呂はなく、体を拭く程度です。

次の水場では、洗たくをしたり、子どもたちが水遊びをします。

そこからさらに下流には、動物に水を与えるための水場があり、最後に集落の人びとが食べる穀物や野菜を栽培している農園へと流れ込んでいく仕組みになっています。

貴重な水の使用できる量は、年齢や用途などにより異なっていて、それを年長の人が決めることになっています。

例えば、農園への水量を測るのには特別な道具を使い、台帳に記された量を配分して水争いが起きないように管理をしています。

砂の活用

砂漠の街であるインベルベルでは、水は少しずつしか使えない代わりに、砂は豊富にあります。

しかも乾燥している地域なので、とても清潔です。

その活用法は。

例えば、トイレは中庭の角に一段高く壁で囲まれていて、ヤシの木を2本渡してあり、その上で用を足し、乾燥したら農園の肥料にします。

空気がかなり乾燥しているため、雑菌がわいたり匂いが気になることはなく、そのままでも不潔感はまったくありません。熱く乾いた砂で手もお尻も拭きます。

日本のように湿度が高い地域では、トイレや食品における防菌や防カビの対策が必要ですが、食品なども乾燥によってほとんど腐らないため、ドライフルーツのように長期間の保存ができるのです。

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