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サブサハラ

サプサハラとは、アフリカ大陸の北端に位置するエジプト、リビア、アルジェリア、モロッコあたりのサハラ砂漠地帯の呼称です。

第二次世界大戦後の1950年から60年代にかけて、このサブサハラ以南のアフリカ諸国のほとんどが独立し、特に17カ国が一斉に独立を宣言した1960年は、アフリカの年として広く知られています。

アフリカン・モダニズム

一方で、この時代にどんな建築がアフリカで建てられてきたかは、広く知られてきませんでした。

ドイツ人建築家のマニュエル・ヘルツは、ガーナ・コートジボアールなどの5カ国で、この頃つくられた主要なモダニズム建築をこのように記しています。

「これらの建築が1960~70年代の世界を代表する作品の一例であるにも関わらず注目を浴びることはなかった。そして今なお、発見されるべき名作が残っている。」

また、国会議事堂・スタジアム・大学など、未来に希望を見据えて、大胆に表現された建築を紐解いていくことが、国の脱植民地化のプロセスを明らかにすることにつながるともしています。

それは、いつの時代でも建築は、国家のアイデンティティを表現する重要な手段だったからです。

ウガンダでの出来事

ウガンダも同じく、1962 年に独立を果たします。

独立当時、ヨーロッパから持ち込まれた技術を多用し、新しい建築をつくろうという大規模なフロジェクトが、首都カンパラで動いていました。

しかし70年代に入ると、軍事独裁政権を樹立し、大統領にもなったイディ・アミンによる政治的大混乱で、建築家や技術者などの多くが国を去ることとなります。

同時に、図面などの資料も多くが破棄され、多くの詳細情報も不明となってしまいました。

見直し

そこで現在、マニュエル・ヘルツの著書をきっかけに、カンパラにあるモダニズム建築についても見直そうという動きが始まっています。

例えば、ウガンダの建築家などの手により、カンパラに残されている良質なモダニズム建築の所在地を示すマップが作成され、観光ツアーなども企画・運営されています。

そして、この地のモダニズム建築は、コンクリート・鉄・ガラスという当時の原則に従った素材を用いながらも、熱帯の気候への対処、慣習による間取りの工夫などが施され、独自の空間を形成しています。

近年では、ドバイの有名な建築に代表されるようなガラス張りの建築物も多く見られるようになりましたが、それらとは対照的に、この場所特有の変化を受け入れてきたアフリカン・モダニズムは、大きく歴史を映し、どこへ向かえばよいのかを示唆しているのかもしれません。

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