いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
現在、完成形を視覚化することで、そこにたどり着くためのより良い道筋が見えてくるのではないかと考え、モノづくりを「3Dモデリングから始める」試みを行っております。ご興味ある方は下記リンクよりご覧になってみてください。

住宅地の持続可能なマネジメント

急激な高齢化が進む郊外住宅地のたたみ方。

65歳以上の割合が人口の7%を超えた状態を高齢化社会と呼び、1980年代には既に高齢化社会の状態にありました。

さらに、人口の14%を超えた状態を高齢社会と呼び、21%を超えると超高齢社会となります。

現在の日本では、65歳以上の割合が人口の29%を超えているため超高齢社会の状態ということです。

郊外住宅地の空き家問題が深刻さを増す中、地域の自治会NPO等が共同で行う空き家対策マネジメント事業等が増えてきました。

これは、良好な住環境を維持ながら、住民の高齢化住宅の経年劣化という2つの老いを同時に抱える郊外戸建住宅地を対象とした事業となります。

八王子市北野台住宅地

持続可能な住宅地とするために、自治会などの地域組織の役割地域に密接したNPO法人等の役割について、八王子市北野台住宅地を対象に実現可能な空き家対策のモデルが検討されています。

調査・検討をもとに計画的に開発された郊外戸建住宅地の空き家対策は、次の3つが重要となります。

最初の対策は、空き家を発生させない空き家の発生予防に重点を置くこと。

二つ目は、住人が元気なうちに、住まいを責任ある所有者・利用者に引き継げる状態にすること。

三つ目は、街づくり空き家対策一体的に推進することで、つまり街づくりの一環として空き家の活用に取り組むことです。

前記の一つ目の空き家の発生予防は、放置され管理不全の状態のものを空家特措法に基づいて対処することに加え、新たな社会制度として、住人や建物の多様な状況を理解し、専門家の協力のもと対策を事前に決めておくことも考えられます。

ただ、社会制度として機能させるためには、住人の意識がそこまでたどり着いていないと難しく、郊外戸建住宅地では、空き家にならない状態で、継承が行われることが望ましいのではないかとも考えられます。

現在の状況

2019年度に行われた北野台住宅地の65歳以上の世帯を対象にした調査の結果、回答数560世帯70 %以上の世帯で、空き家対策を実質的に行っていないとの回答があったのも事実です。

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