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【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
モノと技術そのものに焦点をあてる
デザイン運動が各地で起こり、欧州(フランス)を中心に大きな転換期となった20世紀頃。その転換期を総称して、"モダニズム"と呼びます。
モダニズム(近代主義)?
耳にしたコトはあるけど、"よく分からない"っと感じているヒトは、多いと思います。
なぜなら、モダニズムが生まれた20世紀頃。この頃の"デザイン運動"が、
- 自然 主義(20世紀頃)からのモノなのか?
- ロマン主義(19世紀頃)からのモノなのか?
さらに、これらの思想(主義)の
- 延長での運動なのか?
- イノベーション(革新)としての運動なのか?
などなど。。多岐にわたる歴史的事実があったにも関わらず、それらの出来事(点)を、"線"でつなぐことができるヒトが存在しないからなのです。
なので、分かっているコトで、具体的に考えてみたいと思います。
当時、自然、感情、情緒、知性、装飾。。など、多様な考え方が"混在"していた中、"根本的に新しいモノ"として現れたのが"モダニズム"です。
とは言っても、目の前にある、モノ・コト・ヒトが、全く別の新しいものに生まれ変わるのではなく目の前にある、モノ・コト・ヒトの"見方"を"全く変える"ということなのだと思います。
いまでも、絵画、文学、建築、音楽など通し、創作活動をしている"イノベイター"や"クリエイター"は、"目に見えないコト"をカタチにしようとします。
20世紀の転換期で行われたのが、この"創作活動"の"プロセスの中"にあります。
例えば、当時の"デザイン運動"の中のひとつ、"分離派(19世紀末)"は、"実用性に反発"し"造形美と機能性"の調和を軸に"新しい造形表現"を追求。していました。
そもそも、モダニズムとは、このような"考え方(言葉)"に"対峙"するのではなく、"新しい造形表現"を追及するために使用する"モノ"と"技術"そのものに焦点をあてたコトにあるようです。
なぜなら、"同じ道具""同じ思想"をもった異なる二人のヒトが、"同じ条件"のもと"同じ表現"をしたとしても、全く異なったものが出来上がるからです。
例えば"絵画"の場合。
画家ひとりひとりが、異なる"思想"をもっているコトは"大前提"で、"絵具と筆、キャンバス"などの"媒体"を使い各々の画家にとって、正しい"カタチ"で、それ(思想)を"表現(伝えるコトが)"できた状態が、"モダニズム"になりうる。
ということなのだと思います。。つづく。
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