いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
ガラスと建築物
建築物では、ガラスは色々な箇所に使われています。
窓ガラスは代表的ですが、その他、断熱材として使われるグラスウールや、太陽光発電パネルなどもあります。
しかし、ガラスの種類はとても多く、成分、用途、製造法、屈折率や分散などなど。
色々なカテゴリーで分類されていますが、その種類や数え方によっては、数千種類にもなります。
ただ、普通良く使われているガラスは、成分で分類した、
- ソーダ石灰ガラス
- 鉛ガラス
- ホウケイ酸ガラ
の3つに分類でき、全てのガラスの95%ほどを占めています。
残りの5%の特殊ガラスを除いて、上の3つのガラスの主な成分は"二酸化ケイ素(SiO2)"です。
分かり易いところだと、"二酸化ケイ素"が結晶化した鉱物を石英といい、その中でも特に無色透明なものを"水晶"といいます。
ここでは、3種類のガラスの内、窓ガラス、びん、多くの食器類などに使われる、最も一般的な"ソーダ石灰ガラス"のリサイクルを考えてみます。
ソーダというのは、原料として使われる"炭酸ナトリウム"のことを指す言葉です。
ソーダ石灰ガラスとは、二酸化ケイ素、酸化ナトリウム、酸化カルシウムを主成分にもつガラスのことです。
建築物に使用されるガラス
建築物に用いられている板ガラスを、住宅と一般建築に分けてみます。
まず、住宅では主に"窓ガラス"に利用されますが、1枚の単板ガラス窓から、複層ガラスが一般的です。
複層ガラスの場合、近年の"省エネルギー法"だけでなく、
- エネルギー消費量の収支ゼロを目指す"ZEH"住宅
- 工事の段階から二酸化炭素排出ゼロを目指す"LCCM"住宅
などを実現するために、3層の複層ガラス窓なども増加しています。
一方、住宅以外では、ガラス建築(カーテンウォール工法など)が、80年代後半から国内で普及し始め、ガラス用の構造や環境設計も進化しています。
近年では、平行して並べた2枚のガラスの間の空気層環境を制御することで、室内を快適な状態に保つことが出来る"ダブルスキン"と呼ばれるフアサードをもつ建築も登場し、いまでも進化中です。
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