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【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です

街づくり、再生の着眼点

過疎化が進行していた徳島県神山町。

道路整備もままならず、山にある集落の生活は不便なものでした。そこで道路整備を行うと。最初は、生活が便利になったことに喜んでもらえるのですが、同時に。。

引っ越しにも便利になってしまい。。皮肉なことに、街から出て行くヒトも増加することになってしまいました。。

この現象を。過疎は、インフラ整備で起こるのではなく、ヒトの"意識"や"気持ち"の変化で起こること。と、正面から"負の要素"として受け入れたNPO法人グリーンバレーの大南氏。

街から出て行きたいヒトがいるのだから、入ってきたいヒトも必ずいるはずだ。。と、全く逆の発想から動きます。

過疎化を食い止め、2011年の街への転入者数が、転出者数を上回るまでには、背景に、このようなユニークな着眼点を持ち、行動を起こしているヒトが、必ずいるようです。

もともと建設会社を先代から引き継いでいた大南氏は、ある程度会社が軌道に乗り始めた時期に、この仕事は、自分以外のヒトでもできると考え、本格的に、街づくりに取り組み始めます。

そして、具体的な行動に結びつく、キッカケとなったのが、徳島県が、神山町に"とくしま国際文化村"をつくる。という計画を新聞で知ったことにあります。

棚田が広がる神山町の景色。

国際文化村の"20年先"を考えた時に、いずれは"徳島県"でなく、"地域住民"主導で運営されるべき。と思ったそうです。

ありがちですが、行政などからの"補助金"で、"街の再生"や"地域に根付く事業の運営"を試みている企業や団体がありますが、最終的に、補助金頼み"だけ"になってしまうと一過性のイベントとして、終わったりすることも多いのです。

やはり出発の時点で、将来的に、頼りっぱなしではいけないと考えていたのだと思います。

つまり、地域に"根ざした"取り組みは、住民主導でないと続かない。ということです。

そこで、最初から"民間の発想"で出発するべきと考えた大南氏は、この文化村計画に自ら手を挙げ、運営の際、外部から芸術家を神山町に呼ぶことに着眼し、"アーティスト・イン・レジデンス"が始まったのです。

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