いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
現在、完成形を視覚化することで、そこにたどり着くためのより良い道筋が見えてくるのではないかという試みを行っております。ご興味ある方は下記リンクよりご覧になってみてください。
場面ごとの整備
人口減少が始まり、様々な場面で対策が練られ始めています。
法的な整備としては、立地の適切さ・空き家対策・地域の公共交通・公共施設の管理に関係するものなど、多岐に渡り再検討されています。
これらは、各自治体が作成する計画で、全国の市町村で独自に取り組みが進められています。
新しい2つの区域
再計画の中心とされているのが、立地の適切さを再検討する「立地適正化計画」です。
現行の都市計画の大枠の線引きは、都市の中に市街化区域と市街化調整区域を区分する線引きです。
これまで、市街化区域は都市化の促進、市街化調整区域は都市化の抑制を行う領域として運用されてきました。
「立地適正化計画」は、この線引きで区切られた2つの区域に2つの新しい区域を加え、3本の線で都市の大きさをコントロールしようとする試みです。
2つの新しい区域の内のひとつは「都市機能誘導区域」という区域で、この中に病院や市民利用施設といった、都市の機能を集約していく区域です。
公共施設の管理を再検討する「公共施設等総合管理計画」は、この「都市機能誘導区域」内で行う公共施設再編成の計画となります。
2つの内のもうひとつは「居住誘導区域」という、住宅を集約していく区域です。
空き家対策の再検討をする「空家等対策計画」は、この「居住誘導区域」内での住宅の再編成計画に当てはまります。
点を面にする
さらに、地域の公共交通を再検討する「地域公共交通網形成計画」は、線引きされた区域を速やかに移動することができる公共交通の再編成の計画となります。
「都市機能誘導区域」に都市機能を集約し公共交通を整えることで、生活の利便性が向上するため、自然とその周辺に住宅が立地することが予想されます。
このような再編成は、コンパクトな市街地を目指すコンパクトシティ+ネットワークの都市像へ近づくための大事なプロセスで、ひとつひとつの試みを組み合わせていくことで、人口減少の未来への準備を整え、舵取りを調整できるようになっていくと考えられます。
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