いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
クリーン&グリーンシティ
3つの高層建物が屋上庭園でつながっているマリーナベイ・サンズホテルが、すっかり有名になったシンガポール。
面積は約700K㎡と三重県津市とほぼ同じくらいで、人口は約560万人とほぼ兵庫県と同じくらいでとても小さいです。
街には、省エネ性能の高い複合施設や植栽で覆われたビル。
また、水資源の少ないため貯水池が大切にされ、池のほとりにある公園には、水辺を散策できる遊歩道が整備されています。
このためシンガポールは、クリーン&グリーンシティと呼ばれ、美しい街並みに魅かれて、多くの観光客が訪れます。
これは、世界でも他に類が無いほどの緑の国を築き上げるために1960年代から当時の首相が"植樹"の推進を行うなど、国土の緑化に力を入れてきたのですが、政府が続けてきた"緑化政策"の成果です。
では、シンガポールは、なぜ緑化政策に力を入れてきたのか?
それは、この国が、赤道の少し北に位置することからも分かるように、熱帯の高温・多湿な気候を少しでもやわらげて暮らしやすくするためだからです。
それと同時に、狭い国土への海外投資の誘致と観光産業の育成に役立てることを軸に国際的な競争力を高めると考えたからです。
国土の緑化にあたっては、公園や街路樹を増やすだけではなく、ビルの緑化にも積極的で、ヒートアイランド現象対策として屋上・壁面の緑化費用の50%を政府が助成金がまかなっています。
また、緑化だけでなく、エネルギーや水・空調設備などによりCO2排出抑制なども実現する環境配慮型建物。
通称"グリーンビルディング"も増加中で"認証制度"を開始した2005年には17棟だったのが、その後約10年で2500棟に増加し、2030年までに、オフィスビルの80%をグリーンビルディング化するのが、シンガポール政府の目標です。
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