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【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
モダニスト
20世紀初頭の大きな転換期に現れたモダニズム。
作者が"媒体(道具、材料など)"を深く知り"自身の考え"を"正しいカタチ"で表現できた状態が、モダニズム(近代主義)になりえます。
そして、モダニズムの考え方は、今日に至るまで様々なカタチで、支えられてきました。
その中に、大きな"ふたつの出来事(役割)"があります。
一つ目が、1929年に始まった"ニューヨーク近代美術館 (MoMA)"で、開館当初から"モダンアートの殿堂"として、その役割を担っています。
もうひとつが、1939年に論文「アヴァンギャルドとキッチュ」を発表した米国、美術評論家"クレメント・グリーンバーグ"の存在です。
グリーンバーグによると"モダニズム"は、"発達(変化)し続ける大衆文化"に適応するため、"姿を変え続けている"。としています。
恐らくこれは、"ある道具"を使い、"ある目的"のために何かを造ろうとしても刻々と移りゆく"時代(時間)ごとに、ヒトの"思考"や"生活スタイル"も変化していくため、その"道具"にその都度、向かい合うことで、"全く新しいモノが出来る"というコトなのだと思います。
例えば建築の世界では、20世紀初頭のモダニズムと呼ばれた転換期に新たな"道具・材料"として"鉄、コンクリート、ガラス"が登場します。
この"道具・材料"を深く知り、取り組むコトで、従来の"組積造り"では不可能だった、"コルビュジェ"の唱える"近代建築の5原則"
- ピロティ
- 屋上庭園
- 自由な平面
- 水平連続窓
- 自由な立面
が、新しく生まれます。つまり、"鉄、ガラス、コンクリートの持つ特性"を最大限引き出して"表現する"ということです。
このため、"モダニスト"とは、常に変化し続ける"イノベイター"となり、現在も、存在しているのです。
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