いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
お知らせをさせてください。モデリング😊に「4つのコース」を設置しました。度々ご質問がありました金額も簡潔に分かるように整理しましたので、ご興味ある方は、下記URLから入ってみて下さい。
レガシーとランドスケープ
そもそもレガシーとは、遺産、業績、後世に残すものという意味ですが、2000年代に入り、国際オリンピック委員会(IOC)が、レガシーを開催都市決定プロセスに取リ入れたことで、より一般化されました。
オリンピック憲章でのレガシーとは、
- 社会に生み出される持続的な効果。
- 有形なものだけでなく、新たな知見や社会のシステムなどのソフト的な仕組み
とされています。
オリンピック憲章での定義にのっとれば、レカシーとは、持続する効果という価値を街や社会に持ち込む仕組みのことで、時間を仕組みに取り入れるということになります。
ランドスケープの計画は、長い時間の中で形づくられる地形地質、時間とともに移リ変わる風景、成長を続ける樹木などをデザインの対象として扱うことから、もともと時間を含むデザインです。
しかし、レガシーの視点では、単に時間が含まれるだけでなく、さらに、その中にどのような価値があるのかということまで問われることになります。
九段会館テラス
九段会館は、1932年に竣工した千代田区に所在していた軍人会館です。
戦前・戦中期には、軍の訓練や宿泊に使われていました。
戦後は、講堂やレストラン、宿泊施設、各種イベントなどに使用されていましたが、東日本大震災による天井崩落事故が起こります。
この事故により、再生プロジェクトがスタートします。
閉鎖された会館の一部を再生し、新たに地上17階の複合ビルを加えた、歴史建築と最新オフィスビルが融合するプロシェクトです。
歴史建築のランドスケープ
旧九段会館の正面に芝生広場とバタフライガーデン、歴史の小径などが新たに設置されました。
建築様式の持つ安心感や装飾の繊細さと調和する屋外空間が整備され、新たな人の流れを生み出しています。
5階屋上には屋上庭園が設けられ、新たな働き方のニーズを満たす空間となっています。
都心部で、様々な歴史的記憶と最先端のオフィスビルの共存は、レトロ-モダンという時間軸によって今後も都市文化の厚みとなると考えられます。
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