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【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です
保護の方法
もともと、建物などの"文化財指定"や"遺産登録"は、ヒトの手による"開発行為"からの保護・保全を目的として、行われてきました。。
しかし近年ではそれらに加えて、
- テロからの保護。
- 多くの観光客による"ごみ・衛生・落書き"などからの保護。
なども必要になってきています。
このため"保護する対象"を"保護する"目的で、過度な"開発行為"を行うなど本末転倒な出来事も起こり、逆に、文化財や遺産の価値が"危機"にさらされたりと。。
そもそもは、文化財や遺産を守るヒトの数が足りないことにも原因があるようです。
いくら、お墨付きをもらったといっても対象の維持・保存活動に、ユネスコや国が直接関わってくれるはずもなく。。
対象の場所にあるコミュニティの中では高齢化や若い世代の不足などにより、将来にわたって守り・継承していく人材が不足するといったことも起こっています。
特に、途上国では、生活のために若い人たちが、都市へ移住することも珍しくありません。
しかし、守っていくためのコストや人材には限りがあり、今後は、このような現実を見据え、次の段階に向かって、何ができるのか?何をするのか?を考える時期にきています。
このことは、文化財や遺産に限ったことではなく、昨今耳にする機会も増え始めた限界集落、限界商店街、限界団地など。。
簡単に言ってしまえば、すべて、過疎化と高齢化による持続不可能な状態ということですが、街や商店街をいかに持続していくのかを考える時期にもきています。
もしかすると。。?考える。。では遅く。。、
すでにあらゆる場所で、解決方法を試す時期なのかもしれません。
そのためには、街や地域にある"資産"としてまず、"モノ"と"カネ"に焦点を当てるのではなく、地域の"ヒト"にも焦点を当てていったほうが良さそうです。
なぜなら、持続可能な状態で"循環している街"は、結局、"ヒトが循環"しているからです。
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