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感染症ウイルスの流行
世界で新型コロナウイルスとの闘いが始まって、既に2年が経ちます。
日本では、10年後に49%の仕事がAIに取って代わると言われてから数年が経ち、コロナ以降があるのか、共存しつづけるのかは分かりませんが、もはやこれまでと"同じ所"に戻ることはできないことは想像できます。
今回のパンテミックは、歴史の転換点になると言われていますが、そもそも感染症と人類にはとても深い関係があります。
14世紀、西洋で人口の3分の1が亡くなったペストをはじめ、コレラ、結核などの細菌による感染症。
また、天然痘やインフルエンザ、そして近年のエイズウイルスによる感染症など、人類は絶え間なく様々な感染症に悩まされてきました。
20世紀に入り、ワクチンや抗生物質などができ、多くの感染症が抑えられてきましたが、それでも手ごわく、いまだ克服できていないのが、新型インフルエンザです。
特に、A型インフルエンザウイルスの変異は激しく、世界的なパンデミックを起こす可能性が常にあります。
対応が追いつかない中、サーズ、マーズ、エボラ出血熱など、次々に感染症が襲ってきました。
ただ、これらのウイルスは、感染力が強いだけに、多くのヒトが感染し死亡すると、逆にウイルスは居場所を失って、世界的なパンデミックまでにはつながりません。
一方で厄介なのが、100年前のスペイン風邪、そして今回の新型コロナ肺炎です。
全世界で5億人が感染したとされるスペイン風邪は、1918年、第1次世界大戦の最中に感染が広がり始めます。
アメリカ陸軍基地から大西洋を渡り、戦場だけでなく、幹線道路沿いの一般社会にも広がりました。
現在のコロナウイルスでの死者が、おおよそ550万人に対し、スペイン風邪によるものは、2,500万人とも1億人だとの推定もあります。
これは当時、戦争中だったことから、自国の困窮状況を隠したことで人数が曖昧になり、正確には分からなくなってしまったからなのです。
第1次世界大戦では、 未来を担う人材が枯渇するのではとの声が上がるほどで、それまでの戦争と違って1,000万人と言われる多くの若者が犠牲になりました。
1914年に始まった戦争も4年経って相当疲弊していた状況の中で、 スペイン風邪のパンデミックによる被害が広がったことが、戦争を終結させる大きな要因になったのです。
1918年 11月、休戦協定が締結されます。
皮肉にもスペイン風邪は平和に貢献することになったのです。
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