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スマートシティ

オイルマネーによる富により、石油や天然ガスなどの化石燃料を一切使わない"二酸化炭素排出量ゼロ都市"を目指している、アラブ首長国連邦の首都"アブダビ"。

建物の造形を流線型にするなど上空の涼しい風を地面に運んでくれる工夫が、随所にみられます。また本格的な、再生可能エネルギープロジェクトでは、街全体の電力を供給する"外部システム"として、アブダビから約100kmほど離れた砂漠に、集光型太陽熱発電所(通称 シャムス-1)を設置しています。

シャムス-1は、今から5年ほど前から稼働を始め、当時、世界最大規模の発電量"100メガワット"を誇っていました。

出力"100メガワット"と言われても。。どのくらいなのか?

ちょうど、比較できるものが日本に誕生します。

昨年5月。

北海道二海郡八雲町でソフトバンク"八雲ソーラーパーク"が着工し、来年度の運転開始を目指しています。

このソーラーパークが、蓄電池を併設する太陽光発電所としては、国内で最大級となる出力102.3メガワットの大規模太陽光発電所と、ほぼシャムス-1と同じ出力になります。

事業用地は、太平洋岸に面した平地で、東京都の海上輸送サービス会社で所有・管理していた元放牧地で、面積は約132 ha。

俗に言う"東京ドーム約30個分"の広さです。

年間の発電量は、約1億68万2000キロワットアワーを見込んでいておおよそ、一般家庭の約3万世帯"弱"分の電力消費量に匹敵します。

またこの、集光型太陽熱発電とは、太陽光パネルとは異なり、虫眼鏡で熱を集約し、紙を燃やすのと似ていて、円形に敷き詰められた"鏡"の反射熱を中心に建つ"蓄熱塔"に集めて、集光した熱でタービンを回し、発電するといったものなのです。

シャムス-1の場合、この"蓄熱塔"には、溶けて液体となった"溶融塩"を利用していて効率よく24時間稼働を可能なのです。

アラブ首長国連邦といえば、石油産業が盛んな資源に恵まれた国というイメージがありますが、ここに誕生しつつあるマスダールシティは、完成すれば、石油に代わる新たな経済モデルとなるだけでなく、世界中のお手本となる究極のスマートシティになりそうです。

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