モノの価値

有名なたとえ話があります。

4分の1インチのドリルを購入したヒトが、本当に必要としているのは、直径4分の1インチの穴である。

つまり購入したドリルにではなく、穴に価値があるということです。もちろん、道具としてのドリルに価値がない訳ではなく、

例えば、スイスの機械式高級腕時計を所有するヒトにとっては、時間だけではなく、腕時計そのモノにも価値があります。これらは、いずれの場合も

目的(穴、TPO)とモノ(ドリル、腕時計)が一体でつくられている

ことを示しています。

価値の分散

デジタル社会に移行中の現在、日常的には、専用のプレイヤーやテレビ、 腕時計などを所有しなくても音楽が聞け、映像が見られ、時間を確認することができるようになりました。

これは、いままで一体でつくられてきた目的(ソフト)とモノ(ハード)が、

別々に進化し価値を生み始めた。

ことを示しています。

つまり、約100年前のモダニズム(近代主義)の登場により、限られた目的のためにつくられてきた道具やモノをヒトが正しく使用することが常識となっていましたが、

スマホのような目的が多様化するモノの登場により、

道具やモノを正しく使用することの意味が変化した。

ということです。

カスタマイズが必要な街

街にある公園の遊具や緑、建物や道路なども、ある目的をもってつくられてきました。そして時間の経過とともに、

  • 遊んでいる子供を見たコトがない公園の滑り台とブランコ。
  • 近所のお店が次々に閉店し、一日に二本だけのバスを使っての買い物。
  • 空き家の増加に伴う治安の悪化。

のような混沌とした状態の街が増加することになります。このような出来事は、一見すると街自体が衰退しているように思えるのですが、実際はそうではなく、

新たな条件が生まれているのに、街がその条件をうまく取り込めていない。

だけなのです。

必要に応じカスタマイズを行わないと不具合が生じるスマホ同様、街もカスタマイズしないと不具合が生じるということです。

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