脱大量生産
いつもありがとうございます。
【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
フルオーダーメードとまではいかなくても、
コスト最優先の"大量生産"から
消費者ひとりひとりの
異なるニーズ最優先の"脱大量生産"に向い始めています。
本当に着たい服に出会いたい。
そんな消費者のニーズに応えてくれる
衣料ブランドが、日本橋にあります。
柄、色、型など
47万通りの組み合わせから選んだ"自分だけの服"。
このブランド、
繊維メーカーが、
昨年から始めたオーダーメード生産が背景にあります。
消費者は、
お店の"端末"でデザインを決め
モニターに映した自分に重ねて"試着"シュミレートします。
"試着データ"は、
福井県の工場にインターネットで送られ、
自社開発の特殊なインクジェットプリンターが、
生地を自動で染色します。
同様に自動で縫製され、
約3週間ほどで、
オリジナルの洋服が出来上がるそうなのですが、
約1万㎡の染色フロアーで働くヒトの数はたったの"5人"。
。。。ビックリします。
オーダーメード商品の生産過程のイメージと言えば、
工場フロアーに多くの職人たちが机を並べ、
黙々と作業している様子を想像してしまうのですが、
・ 膨大なデータ処理の高度化(IT技術)
・ モノづくりの自動化(人工知能ロボット)
を取り入れることで、
大量生産を"前提"とした製造業の
ビジネスモデルが"変わり始めている"ようです。
つまり、
いままでほとんど耳にする機会がなかった、
"オーダーメードの量産化"。
日本の大手電気メーカーでは、
島根県の子会社で、
PC・タブレット端末を個別注文に応じ、
"数個単位"から製造するそうです。
消費者のニーズに合わせた
多様な仕様の製品を年間200万台も生産するようですが、
最適な"生産過程"を的確に構築し
ロボットとヒトが連携することで
生産期間は2日前後と従来の半分程度となり、
効率的な"スマート工場"が実現したそうです。
大量生産の時代。
商品を"規格化(同じ仕様)"することで、
作業工程を"画一化"し効率化を目指してきました。
一方、
IoT状態に向かういま、
その"効率化の意味"は、
脱大量生産に向かうべく
つくり手(生産者)の都合から
消費者のニーズに近づいているように感じます。
このような一連の出来事が、
今まで以上に
日本の"モノづくり"の"良さ"や"強み"を
浮き彫りにしてくれるコトを望んでいます。
。。。。つづく