明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業
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【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
『 明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業 』
2015年に登録された、
8県に点在する23箇所の"産業遺産"で成る
"世界遺産"です。
よく報道されたのが、
長崎県の"グラバー邸"や"軍艦島"です。
国内での候補に入った2009年当時、
主に、
山口県~九州各県に対象が集中していたため、
『 明治日本の産業革命遺産" 九州・山口と関連地域" 』
として、
"遺産推進"のための委員会がつくられました。
2014年には、イコモスが、現地調査を終え、
遺産リストへの"登録"を勧告し、
正式に世界遺産となりました。
ちなみにイコモスとは、
1965年、
ユネスコの"保存修復憲章" によって設立された
国際記念物遺跡会議
【International Council on Monuments and Sites】
の略、
ICOMOS(イコモス)で、
世界の遺産保存のための国際的な"非政府組織"です。
つまりユネスコが、
「 これは、世界遺産にしても大丈夫なの? 」
と質問した時に、
「 大丈夫です。 」 とか、「もうちょっと調べます。」
と回答する諮問機関で、
各国々に国内委員会があります。
今回の"産業革命遺産"の名称を
『九州 山口と関連地域』⇒『製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業』
と変更提案したのもイコモスでした。
さてでは、
今回の登録内容についてですが、
まず、
産業全体の中で、
2014年に登録された"富岡製糸場"は、軽工業に限定。。
に対し、
2015年の"産業革命遺産群"は、重工業に限定。。
と、
明確に"意図"されています。
そして、その特徴は、
・ 西洋から非西洋世界(東洋)への"技術移転"
・ 技術移転の際に、日本の"伝統文化"との融合
にあり、
幕末・明治時代(1850年代~)に
急速な発展をとげた"文化財"として扱っています。
つまり、
登録内容は、単なる"モノ"としてではなく
"技術・文化"が"とても大事"として扱かっているというコトです。
産業遺産を"文化財"として位置づける。
そこには、
産業遺産に関わりのある"都市や地域"
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例えば"造船"であれば、
・ 海に面した船をつくる場所
・ 航路となる海
・ 船で訪れる各場所、国
にまで、
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が、
さらに"広く展開する"可能性があることを示しています。
そしてこの内容には、
空き家が増加し、スラム化する街など。。
いま自分たちが住んでいる"場所"にも共通する
"街づくりの課題"があるように思えます。
。。つづく