いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
国内でのガラスの製造
溶かした錫(スズ)の上に、ガラスの原料を浮かすことで、板ガラスは製造されます。
その際、厚みが異なる両端部は、工場内端材として切り落とされ、再度、板ガラスの原料として工場内で利用されることになります。
次に、素板と呼ばれるこの板ガラスから"窓など"を製作するために、カットや被膜加工、組立てなどが行われます。
この時発生する端材を回収・粉砕し、ガラスの破片である"カレット"として販売され、板ガラスやグラスウールの原料として再利用されます。
そして流通後、住宅や建築物の"解体時"にも板ガラスの廃材は発生することになります。
解体時では、リサイクル法により廃棄物を処理することになるのですが、ガラスは"再資源化"の対象ではないため、ほとんどが現場で砕かれて、ガラス"クズ"として排出されています。
海外のガラスリサイクル
国内では、建物解体時などにでるガラス"クズ"は、歩道などに敷かれる土木用資材や埋戻材などとして再利用されているようです。
一方、ベルギーの板ガラスリサイクル施設では、まず、回収された板ガラスを屋外のヤードにて保管します。
次に、ガラスを粗く破砕し、大きな異物などの混入を目視で選別します。
最後に、光学センサーを用いて、細かく粉砕した粉砕品の色選別を行い、ガラスカレットを製造しています。
このような過程を経たあと、
- 品質の高いモノは"板ガラス"
- 中品位のモノは"ガラス瓶"、
- 低品位なモノを"グラスウール等"の原料
として販売されます。
また、ガラスカレットを利用するリスクとして、小さな気泡ができてしまうことがあります。
しかし、オランダなどでは、気泡などを気にしない"温室用"の板ガラスが、重宝されるため、あまり問題にはなりません。
加えて、ガラス瓶の需要も多いため、瓶としての再利用も一般的です。
近年では、リサイクル方法も進化しておリ、異物混入を防ぐため、ガラスカレットをよリ細かく粉砕する技術なども開発されているようです。
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