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グランド・セントラル・ターミナル

マンハッタン、セントラルパーク南東側に位置するミッドタウン・イースト地区。

ここに100年以上の歴史をもつボザール様式で造られたニューヨークの玄関、グランド・セントラル・ターミナルがあります。

ボザール様式とは古代ギリシャ建築の様式に、ルネッサンスの要素を取り入れたスタイルで、1913年に完成したこの駅は、1日に75万人が利用し、44のプラットホームと67本の線路があり、単体としては世界一の規模です。

入口は数か所かりますが、大きな駅名表示はありません。

入口やドアに駅名表示がある程度なので、真後ろに建つ59階建ての商業ビル「メットライフ・ビルディング」を目指すとたどり着けます。

この駅は交通機関だけでなく、ニューヨークを代表するショップが並び、ほほ毎日のように催し物がある建物です。

ターミナル正面の高架道に設置されている照明を手掛かりに内部に入ると、スロープが設置されているので階段を利用せずに移動できるようです。

中にはいるとメインコースがあり、殿堂と呼ばれている大聖堂のような天井の高い空間が広がります。

今では、観光スポットのひとつになっていますが、建設当時は、列車での訪問者を迎え入れるために建てられたそうです。

コース中央のインフォメーションには、待ちあわせ場所で有名な「四面時計」があり、米海軍天文台の原子時計に合わせているため、誤差が200億年に1秒ということです。

時計の頭には、ドングリのカタチをしたコンパスがついています。これは出資者であり所有者だったヴァンダービルト家の「大きなオークの木も小さなドングリから育つ」という家訓からデザインされたものだそうです。

そして、天井には2500個もの星で星座が描かれ、まるで星空を見上げているようです。

面白いのは、この星座たちは、すべて裏返しに描かれていて、鏡に写して描いたからという説と、神の視点で描かれたという説があります。

もともと集客のために造られた施設ではなく、訪問者を迎え入れるために建てられ建物であるため、ギリシャ神話をモチーフにした彫刻群でも彩られ、奇をてらわず自然とエンタメ的側面をまとった空間になっています。

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