負の遺産って何?
『新国立競技場』の一連の出来事で少しの間、話題になったコトがあります。
それは 《負の遺産》 です。
平たく言ってしまえば「未来のヒトに負債を背負わす」です。
んっ? 《負の遺産》 って 『新国立』 だけなの?
どうやら、もっと“身近”にも、ありそうなので。。。
ご興味ありましたら、しばしお付き合い下さい。
誰もが想像し易い“対象物”としての 『新国立』 の場合、
2020年を “境界” として、
ソレ以前以後での使われ方。。と、総工費を照らし合わせ、
(実際には、それが 《負の遺産》 となるかは、誰にも分からないですが。。)
比較的分かり易く 《負の遺産》 として報道されました。
一方で、
『カタチあるものは、いずれ壊れる』と言われるように、20世紀が残した、
もっと “身近” な 《負の遺産》 があります。。
まず、思い当たるのが、
20世紀の “頑張り” で 『上にのびた日常空間』 です。
今や、築30年以上の、その 『タワーなど』 は、少なく無く、
「個人や企業」所有の “賃貸物件” や “本社ビル” は、今後の
責任の着地点が、なんとなく見えるのですが、
分譲の場合は、室内以外ほとんどが “共有資産” なので
老朽化とともに、現実と直面し、今後、この『タワーなど』と
「どのように向き合えばいいの?」
。。。が、21世紀に残された宿題となっています。
「スクラップ&ビルド」を繰り返すのか?
あるいは、
まさに老朽化で “取り壊し騒動” の渦中にある
故黒川紀章氏が、メタボリズム(新陳代謝:60年代の建築運動)のもと
手がけた、『中銀カプセルタワービル』 のように
“各ユニット空間ごと”新品に取り替かえるコトが出来る仕組みを
もっと、洗練させるのか?
などと。。っと考えながら、ちょっと長くなりそうなので、
次回は、どの時点から 『上にのびた』 のかを整理できればと思います。