いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
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空き家バンクと移住の支援
2007年に路地と坂の街を再生すべく、誰でも関わりやすいNPO団体が発足されます。
2009年には、尾道市と協働で、空き家バンクを再スタートさせ、移住・定住に力を入れ始めます。
当時、登録物件も50軒ほどだったのが、170軒ほどまでに増え、移住希望者も毎月10組ほど相談がある状態が続いていました。
成約件数とNPOの再生活用物件を合わせると150軒以上になり、平均年齢層も若返り、高齢化するコミュニティを支え始めてくれていました。
そして徳島県神山町など、他の再生を試みている街と同様、尾道に移住してくる人は、小さいながらも自営業を始めたり、クリエイテイプなスキルを生かした仕事を楽しんでいる人が多く、町中の空き家を上手に再生し、お店やアトリエなど個性的な空間を次々とつくり出しています。
最近では、シャッター街になりつつあった商店街も活気を取り戻しつつあり、長引くコロナ禍でも、撤退するお店よりも新規出店のほうがはるかに多いという盛況ぶりで、今では空き店舗の方が少なくなっている状況です。
坂の街の空き家に住みながら、商店街でコーヒー豆の焙煎販売を始め、年々販路を広げ、2店舗目のカフェスタンドも開業するほどに成長を遂げている人もいます。
また、古い病院の診察室を古本屋として再生し、全国紙で紹介されたり、古い趣ある建物を活用した宿泊施設などは、何らかのカタチで、毎年新規オープンしています。
並行して、マルシェやクラフト市、アートや音楽イベントなど、新たな文化も次々と増え続け、地域の生活も豊かになっています。
新たな課題
NPO団体を介し、このような地道な活動を続けることで、現在では旧市街地は賑わいを取り戻し、おのずと居住空間へと生まれ変わっていくようになりました。
その中で見えてきた課題は、個人では動かすのが難しい大型の空き家や文化財級の空き家の活用と、移住者の雇用問題です。
このふたつの課題解決に向けて、2012年から新たに大型空き家によるゲストハウスの展開に、取り組むことになるのでした。
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