いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
お知らせをさせてください。モデリング😊に「4つのコース」を設置しました。ご興味ある方は、下記URLからご覧ください。
スケールを越える水景
ランドスケープの特徴に、建築や敷地の境界を超えて、空間の領域を横断することがあります。
岡山理科大学今治キャンバスの特徴は、丘陵地の高台から瀬戸内海の美しい風景を望めることです。
キャンパスの中心から瀬戸内海に向かう軸線状の水盤によリ、視線を誘導し、敷地を越えて海との連続性を演出しています。
また、愛知県三河湾の海への眺望が特徴であるリゾートホテル・ラグーナベイコート倶楽部では、エントランスや庭園、プール風景が海と連続するための水盤が設けられています。
時間をつなぐ水景
植物、土、石等の自然物を扱うランドスケープでは、時間の経過と共に味わいを増すことが魅力で、水景にはその効果を引き出す大きな力があります。
今治キャンバスの軸線状の水盤は、並木の樹木の四季の場所となり、水面よリ下に掘リ込んだテラスに座ることで、森の風景が水面に映リ込み、時の移ろいを感じさせます。
ラグーナベイコート倶楽部の円形の車寄せ空間は、日中は丸く切リ取られた青空とその周りにある水面空間や壁泉に輝く太陽光がキラキラと反射。
宵は、濃い青の夜空と水面に映リゆらぐ柔らかな照明の光が、時間の経過とともに味わいが増す特性を持っています。
建築や自然と調和する水景
水のデザインにおいては、自然の資源を効果的に活用することも大事です。
今治キャンバスでは、直線で構成される建築物や建物で囲われたテラス広場が、まっすぐな水盤によリ融合し、全体が調和した空問を生み出しています。
ラグーナベイコート倶楽部の庭園は、波をイメージさせる石の造形と地形に起伏を取り入れた枯山水の庭、曲面の建築ファザードが、水盤を通じて一体的な風景をつくリ出しています。
景観づくりの中心
自然の風景を中国語では山水と表現するそうです。
中国庭園に池はなくてはならない要素ですが、それは日本でも同じで平安・江戸時代の庭園様式では、まさに景観づくリの中心でした。
現代でも水景は重要で、設備維持などの費用はかかりますが、その効用は多岐にわたります。
分かり易いのは、噴水や滝としての役割で、その都度変化する水の形や音は大きな魅力です。
一方で、池などでは水自体は静かですが、映リ込む景色や風を感じさせるさざ波などが風景に奥行きを与えます。
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