いつもありがとうございます。必要の場をツクル設計事務所-長尾アトリエ の 長尾 です。
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オモイを結ぶ
宮城県美術館の移転計画がなくなった後、「美術館の現地存続を求める」ネットワークは、美術館誕生から40周年を祝う展示会を開催し、縮小報道から2年後の2021年には、「美術館の100年存続を願う」ネットワークへと転身します。
この美術館へのオモイは何処にあるのか。
例えば、移転計画初期段階で、2カ月で約18,000もの署名が集まり、実際にネットワーク設置されると、2,000名を超える個人が参加し、20組近くの団体も参加することとなりました。
県内約20箇所で行われた講座では多数の意見が上がり、蔵王写生会による「県美を描く250人展」は、最初の100人展計画が大幅に拡大したものでした。
さらに2回目の署名では、1回目を超える19,000が集まります。
これらの活動に寄せられた300件を超えるのコメントに多く含まれた単語は、「川・自然・緑・環境・建築・文化・教育・市民・県民」などでした。
街の中に山と川があり、美術館がある。
子供の頃から利用していた美術館は、文化教育の役割を担っているなど、良好な立地環境と一体となっている文化芸術施設として、広く市民県民に親しまれていることが分かります。
一方で、建築家の前川國男の名前が突出していないのは、建築自体が素晴らしいからだと考えられます。
街に散在するオモイ
宮城県加美町の工藝藍學舎(こうげいらんがくしゃ)は、東北各地の若手工芸作家の作品を扱っているギャラリーです。
元々は地元の醤油蔵で、その後博物館として使用されていましたが廃止されます。
2021年に施設を移転する際に、明治時代に建てられた東北大学学生ホールの屋根材を再利用するなど、このような場面でも文化へのオモイが現れています。
建物や街には色々な人のオモイが散在しています。
これまでこの地域では、関係づけられていなかった著名な建築である宮城県美術館と地域の建築遺産である工藝藍學舎を認識のレベルで結びつけることで、面的なエリアリノベーションの可能性を見出すことができるのではないかと考えられます。
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