大量生産と手づくり

いつもありがとうございます。

【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。

今まで、大量生産の国アメリカでは、

"手づくり"の現場を体験できる環境は、

あまり整っていなかったそうです。

そんな中、

ITの普及に比例するように、変化がでてきました。

一般のヒトが"手づくり"した小物。。

限定生産の"オーダーメード"の服。。

一品ずつ"丁寧につくられた"料理をだすレストラン。。

など、

本当は"こんなのが欲しかった"という

"心の声"が、

カタチになったようなモノに、注目が集まり始めているようです。

創業70年の 陶器工房  ヒース・セラミクス が、

サンフランシスコに お店 を構えています。

最初は、

陶器づくりの"全くの素人"が始めたのですが、

丁寧な"手づくり"の食器は、

徐々に人気を獲得し、ほどなく工房を開くコトとなりました。

今日に至るまで、その"伝統"は、引き継がれ、

シンプルで長持ちする食器として、

サンフランシスコやシリコンバレーの若者を中心に

ファンが多いそうです。

戦後70年を迎えた日本。

お気づきの通り、

創業70年。 = 戦後につくられた工房というコトです。

今日の日本社会を維持しているシステムは、

ほとんどの場合、"変化や進化"を求められ、

戦後につくられた"そのまま"のシステムでは、

惰性で動くのが精一杯となってしまっています。

それは、ヒース・セラミクス も同様で、

今から約20年前、

なんとか生き延びている状態でした。

たまたま、

散歩で通りがかった"デザイナー"と"エンジニア"。

その"手づくり"を続ける工房に、

・ デザインするコト

・ 手づくりするコト

・ 売るコト

を一体化したビジネスとして、可能性を見出しました。

この"ひらめき"により、

通常の"大量生産ライン"には無い、

"手づくり"という価値が、システムに残されるコトとなりました。

さらに、その価値が

いまを生きる ヒトたち のコミュニティーと共にあるために、

4年前、洗濯工場を改装し

ガラス越しに"手づくり"が望める、

ショールームが、サンフランシスコにオープンしました。

昨今、

食品を扱う お店や工場 の 従業員 の 衛生に関係するマナーの悪さが、

ニュースになるコトが多いです。

これらを引き起こす要因のひとつに、

ハード(結果)"自体"、

あるいは、広告などの"イメージ"を介してでしか、

需要側と供給側の接点を

確認することは出来なかったコトが挙げられます。

つまり、

"買ってみなければ分からない"ということです。

一方、

情報発信技術の"量や質"は、毎年のように"進化"を続け、

発信者、供給者は、正しく情報を発信するコトが求められています。

それらをもとに、

ハード(結果)"自体"とは異なる箇所に

受信者、需要者が、価値を見出し始めているようです。