いつもありがとうございます。必要の場をツクル設計事務所-長尾アトリエ の 長尾 です。
場所づくりを3Dによるビジョンの共有から始めることで、確かな結末にたどり着くためのより良い道筋が現れます。
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アールデコ
ガウディが活躍した19世紀後半~20世紀初頭は、アール・ヌーボーと呼ばれる植物の有機的な曲線をモチーフにした、職人の手による一点モノのデザインが主流でした。
しかし、1914年に起こった第一次世界対戦の影響により、アール・ヌーボーは、贅沢なスタイルとされ、再現ができる幾何学的な造形のアール・デコ様式へとその姿を変えていくことになります。
さらに、1930年代に始まった第二次世界大戦の影響で、より機能的なモダニズム様式へと姿を変えていくことになります。
つまり、アールデコは、この二つの大きな戦争の間の短い期間(1920-1930年代頃)に広まった様式なのです。
冠ビル
セントラルパークの東側に位置するレキシントン・アベニューは、マンハッタンを南北に縦断している大通りです。
ここにアール・デコ様式の冠をかぶる2つのビルがあります。
ひとつがクライスラー・ビルディングで、77階建て320mの美しいフォルムなのですが、その中にアール・ヌーポーの穏やかな曲線も取り入れられているため古典的代表作となっています。
そして設計者がガラスの冠をイメージし、宝石のような形にこだわった38mの尖塔部は、半円形状が放物線状に重なっているアーチが印象的です。
アメリカを象徴しているかのようなこのビルは、いつでも美しく輝いていて、時に女王と比喩されることもあります。
もうひとつの冠ビルが、ゼネラル・エレクトリックビルディングです。
50階建て200mで独特の個性を持ち、正面入口の上部に曲線のロゴがついた時計と、ギリシャ神話のアトラスの腕が施されています。
上部は八角のような塔でダイナミックさがあり、この部分は電波を表す形で、夜になると内側から光を照らし出します。
この二棟は歴史的建造物であるため近代ビルのような美しさとは違いますが、柔らかくて力強い美しさがあり、周りに多くの建物があっても、優雅に佇んでいるかのようです。
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