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【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。
100年前の田園都市構想と今
ロンドンから、約50キロに位置する"レッチワース"。
いまから、約100年ほど前、E・ハワードによる"田園都市"構想により実現した街です。
現在の都市計画にも、大きな影響があり、
世界各地で"田園都市"とよばれる都市開発は、ハワードの構想を起源にもちます。
当時のイギリスは、産業革命により、仕事がある"都市部"にヒトが集まり、
- 遠距離通勤や高い家賃
- 国土の成熟による失業や環境悪化
などで苦しんでいました。日本を含めた、先進国が、必ず通過する出来事のようですね。そこで、登場したのが"田園都市"構想なのです。それは、
都市の"経済的な利点"と、農村の"優れた自然環境"を融合した"第三の領域"で、"解決"を目指すというものでした。この構想が、"ベットタウン"と一線を画していたのが、
郊外ではなく"郊外の対立物"
ということです。つまり、"自然共生"はもとより"街の自律"を背景にもつ"積極的な試み"であり、その街で"日常が完結"できるということです。
従来、日本での各ニュータウン計画の根底にも、ハワードの"構想"はあったのですが、一極集中してしまう"流れ"に逆らうことはできず、"ベットタウン的構造"となってしまうのは仕方がありませんでした。
しかし今、"空き家"問題に伴う地域の"空き地"を利用した"シェア畑""電力自由化"に伴う、その場所の"風"や"波"を利用した"発電"などに見られるように
これからの"街づくり"のヒントが、100年前の"田園都市"構想にあるのかもしれません。。。つづく
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