いつもありがとうございます。必要の場をツクル設計事務所-長尾アトリエ の 長尾 です。

毎週木・土曜40分無料Zoom質問受付中!
https://app.aitemasu.me/ev/gfrknztd6oct
アイデア整理の「壁打ち」にどうぞ!
カレンダーから簡単予約

人と自然の距離のデザイン

環境・社会・経済の調和を目指すSDGsへの関心が高まるにつれ、自然と調和する空間デザインによって日常の質を高める「ランドスケープアーキテクチャ」という分野にも注目が集まっています。

いまから約30年前の1990年代。

ブラジル・リオでは「地球サミット」が開かれ、森林伐採に端を発した急激な都市開発の見直しや、化石燃料の枯渇、地球温暖化といった問題が、世界規模で議論され始めました。

その頃の日本は、生き物の姿がほとんど見えず、汚れが目立つ用水路が増えていた時代でもありました。

いま求められているもの

現代のランドスケープアーキテクチャでは、

  • 都市空間に自然を取り戻すこと
  • 自然災害の予防や被害軽減
  • 生態系の保全への貢献
  • 地域コミュニティの形成

といった、さまざまな役割が期待されています。

ただ、このような「機能」をデザインする以前に、人と自然をどのような関係として捉えるのかという、「自然観」そのものは、まだ十分にデザインされていないようにも感じます。

そして「自然観」の考え方や機能をどのような「デザイン」として空間に落とし込むのか、といった点も、設計者にとって重要なテーマです。

ランドスケープアーキテクチャの重要性について語られることが多い一方で、具体的な「デザイン」について語られる機会は、意外と少ないのではないかと思います。

自然の捉え方

実は、時代ごとに「自然の捉え方」は違ってきました。

建築の世界では、時代や地域によって求められる空間が変わり、それに応じてさまざまな様式や思想が生まれてきました。

実はランドスケープの分野でも同じように、時代や地域ごとに異なる「自然観」があり、それに応じて色々な空間のカタチが誕生してきました。

現代のランドスケープだけを見ていると、どうしても「環境問題を解決するための空間」という側面に目が向きがちです。

しかし、人と自然の関係は長い歴史の中で変化し続けてきました。

その流れを知ることで、現代のランドスケープを相対的に捉え直し、「これから、どんな距離感で自然と関っていくのか」そして「屋外空間はどんな形であるべきか」を、もう少し冷静に考えられるようになるのではないかと思います。

イタリアの広場、パリの庭園

では、時代や地域によって空間のカタチが違うとは、どういうことなのか。

例えば、ミラノやローマなどのイタリアの街では「公園」よりも「広場」の方が多い印象を受けます。

多くの「広場」は、街の象徴となる教会などの建物の前に設けられ、シンプルな石畳の中央に彫像などが立っています。

そこでは、通行人相手に商売をする人、階段や噴水の縁に腰かけて休む人、片隅でボールを蹴る子どもたちといった風景が、ごく自然に広がっています。

一方、パリではテュイルリー庭園のような、貴族の庭を起源とする庭園が多く残っています。

左右対称のフランス式で、四角く剪定された並木、そこには今もバロック様式の名残が感じられます。

チューリップなどの観賞用の花が咲き誇る花壇に囲まれながら、ベンチで本を読む人、友人と談笑する人、静かに日光浴をする人、それぞれが、穏やかな時間を過ごしています。

≪ 1級建築士事務所 長尾景司アトリエ ≫ 長尾景司 ≪

確かな結末へ加速する

– 新築・リノベに挑戦するあなたへ –

場所づくりを3DCGによるビジョンの共有から始めることで、確かな結末にたどり着くためのより良い道筋が現れます。