いつもありがとうございます。【必要の場をツクル設計事務所】-長尾アトリエ の 長尾 です。

空間は新陳代謝できる(リノベーション)

お知らせをさせてください。モデリング😊に「4つのコース」を設置しました。ご興味ある方は、下記URLからご覧ください。

必要の場をツクル最初の一歩
4つのモデリングコース(外部サイト)

概念の始まり

20世紀初頭にドイツの動物学者が、地域固有の生き物が棲む環境・空間のことビオトープという概念で表現したことが始まりのようです。

このため、池や樹林があって、鳥が行き来する、小さいけれと、都市にある生きものの楽園といったことを想像できます。

一方で、せっかくつくったのに、荒れ果ててしまった場所を想像する人もいるはずです。

2つのイメージの分岐点には、ビオトープへの関わリ方と、関わるきっかけとなる場所が大きく影響しているようです。

2つの事例

ひとつめの事例は、大阪府の生産・研究施設のなかに設けられたコマツ里山

もうひとつの事例は、熊本県にある廃棄物最終処分場に隣接して設けられたエコアくまもと・ホタルヒオトープです。

そして、生態系は不確実でることを前提とし、観察調査の結果をもとに管理方法を修正する手法のことを順応的管理と表現しますが、2つの事例とも、この方法を取リ入れています。

まず、コマツ里山では、観察調査を実施し、生き物のカルテを作成しています。

カルテには、保全すべき貴重種や除去すべき外来種が、どこに生育しているかを記録して維持管理につなげています。

エコアくまもとのホタルビオトープでも同じく、調査を実施し、水質・水温を維持する仕組みを改善しています。

また、地域の小学校に環境学習の場としてのプログラムが提供されておリ、楽しみながらホタルの棲む環境をつくっています。

生きものを観察する場所

コマツ里山では、樹林を観察する散策路があり、橋や広場からは池を観察することができ、近隣で働く休み時間の従業員の人や来訪者が池をのぞき込む姿が見られます。

エコアくまもとでは、桟橋から池や樹林の様子を観察でき、階段状のテラスでは地域の小学生たちが環境学習の場所として活用しています。

このように、2つの場所とも、人がビオトープに関わる拠点が用意されています。

人から見られることで結果がついてくるホーソン効果のように、ビオトープも人からみられる場所があることで環境維持につながるようです。

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