いつもありがとうございます。必要の場をツクル設計事務所-長尾アトリエ の 長尾 です。

場所づくりを3Dによるビジョンの共有から始めることで、確かな結末にたどり着くためのより良い道筋が現れます。

2025年3月分の受付は終了しました↓↓↓
https://nagao-atelier.com

初代の専任建築家

1883年にサグラダ・ファミリアの専任建築家に推薦されたガウディですが、この時、宗教的な関心や知識は持ち合わせす、大きな建築を設計するような実務経験もありませんでした。

しかも参加する時には、すでに工事は第三者によって着工されていたのでした。

サグラダ・ファミアの専任建築家は、アントニ・ガウディ(1852-1926年)として広く知られていますが、実は2代目だったのです。

初代の専任者は、フランシスコ・ビリャール (1828-1901年)という建築家です。

背景

1880年頃、サグラダ・ファミリアというアイデアが生まれます。

この頃、1800年前後に起こった産業革命の影響もあり、繊維産業と貿易で栄えたバルセロナは、社会的・経済的・文化的などあらゆる側面で、発展を遂げ、活気があふれる時代でした。

一方、科学の発展は、それまで教育や福祉、精神的な支えなど、日常の重要な役割をになっていた教会の立場を、揺るがすことになっていきます。

このキリスト教の衰退を見かね、地元の書店員であった慈善家のボカベラは、「新しい教会を建設し、市民の崇高な精神を取り戻しましょう」と、民間のカトリック団体、サン・ホセ(聖ヨセフという意味)教会に、サグラダ・ファミリア建設を持ちかけます。

こうして、最初に無償で設計を引き受けたのが、初代専任建築家のフランシスコ・ビリャールだったのです。

最初の計画

ビリャール設計のサグラダ・ファミリアは、現在、広く知られているそれとは全く異なり、ヨーロッパでよく見かけるような教会でした。

実はこの教会、全世界から信者が集まるほど、有名な巡礼地だったロレート(イタリア)という街にあるカトリック教会を真似したものだったのです。

建築様式は、中世のゴシックを模倣し、当時流行っていたネオゴシックで、ビリャールの計画は、この中世の様式である大聖堂から影響を受けていました。

特徴

  • キリスト教シンボル(ラテン十字)の平面
  • 3つの身廊(礼拝を行う場所)
  • クリプト(地下聖堂)
  • 7つの礼拝堂とアプス(祭壇)

そして柱廊の上には、人が「神に近づこうとする意思」の象徴である高さが85mの尖塔があり、この時代のヨーロッパの教会の多くは、同じようなスタイルで建てられていました。

≪ 1級建築士事務所 長尾景司アトリエ ≫ 長尾景司 ≪

確かな結末へ加速する

– 新築・リノベに挑戦するあなたへ –

場所づくりを3DCGによるビジョンの共有から始めることで、確かな結末にたどり着くためのより良い道筋が現れます。