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最も重要な場所

最も重要な場所である本殿は、建物全体の中心に配置されており風と波により大きな被害を受けた記録がありません。

大きな被害に合わなかったのは、海に面する位置に平舞台・拝殿・祓殿(はらえどの)があり、この3つの建物が防波の役割を担っていることが最大の要因です。

3つの建物の内、拝殿と祓殿の床は、重く大きな床板を「束」で支える構造で、床板は固定せず、柱のカタチにくり抜いて置いてあります。

このため大波になった時、床板が浮遊し波力を低減させる効果を発揮します。

さらに、床板同士、床板と柱との摩擦による影響も消波効果に貢献しています。

平舞台の床

平舞台の床は、大きなスノコをつなぎ合わせたような形状で、5つのプロックで構成されています。

床板間には10mmほどの隙間があり各プロックは、拝殿と同じくこの隙間によって消波効果を発揮し、本殿に向かう波の勢いを低減させています。

さらに最悪の場合、崩壊する前に床が建物から離れ、浮力を解放します。

最近は、大型台風の接近前に、人の手により床板を外しているようです。

束は材質と断面形状によって様々な種類に分類されます。

本殿のように大きな荷重がかかる場所には、断面の大きな木束を採用し、建物を上載しない平舞台は石束としています。

ここで、ひとつ疑問が沸きます。何故?木束と石束なのか。

床下を見ると、地面と床の間の短い柱が何本も立っているのが見えますが、これが床束で、床を支える大事な役割をしています。

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