フロー型社会で造られた分譲マンション。
建て替える場合は"所有者の4/5以上の同意"が必要。建て替えはとても難しく、
1975年‐2014年の約40年間で"約250件"。
必然的に周囲の地権者を巻き込む"タワー型"が誕生することになる。ストック型社会の考え方のもと、立地が良い場合、少しの改修で再生し需要が増えると見られています。
例えば、 仙台市にある、築13年の分譲マンションの場合。
改修前:共用施設の温水プールの利用率が低下。維持管理費⇒200万円/年間。
改修後:温水プール撤去 ⇒ 卓球、ダンス、音楽のためのスタジオに変更。
改修費の3000万円は修繕積立金から維持管理費⇒数万円/年。約10年で回収。利用率⇒7倍以上。 結果、住民のコミュニティーの活性化につながる期待値も高くなる。
このような事情に詳しい、中央不動産鑑定所によると
「遊休化した共用施設をそのままにすると資産価値や魅力を損なう。」
とのこと。そして、価値や魅力を失えば"空き室"は増加し増加に伴い、共用施設の維持管理費を捻出できなくなり、
さらに、負担の増える住人が離れていく。
かといって、多目的という名の経費をかけない無難なサービスでも利用されない。街に溶け込む施設は、一見、何事もないように運営されているように感じますが、そこには、
戦略的で積極的なサービス潜んでいる場合が多いそうです。
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