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イタリアの都市は、なぜ広場が多い

イタリアの街で印象的なのが石畳の広場です。

たとえば、

  • ヴェネツィアの「サン・マルコ広場」
  • ローマの「スペイン広場」や「ポポロ広場」

など、どれも街を象徴する存在です。

広場の中央には、彫刻やオベリスクが置かれ、その正面には大聖堂や市庁舎など、都市の顔となる建築が構えています。

広場に一歩足を踏み入れると、それらが視界いっぱいに広がって、街の歴史や威厳を感じることができます。

もちろん、ヨーロッパの他の国にも教会前や市役所前の広場はあります。

ただ例えば、パリにはテュイルリー「庭園」、ロンドンにはハイド・パークやリージェンツ・パークのような大規模な「公園」が数多くあります。

それに対して、イタリアの都市は公園が少なく「広場が多い」という印象があります。

何故か?

そこには幾つかの理由があるようですが、いずれも自然環境と歴史の両方が関係しているようです。

街のすぐ外にある「自然」

ひとつ目の理由は、都市の規模と自然環境です。

イタリアの多くの都市は、日本の地方都市のように比較的コンパクトで、少し郊外へ出れば山や海、農地が広がっています。

特に南部やシチリアでは、農業や漁業が今も生活に密接に結びついており、日常の中に自然があり、街の中に人工的な公園を多く整備しなくても、少し足を伸ばせばビーチや川、山道に出られます。

そこにはテラスやトレイル(歩くための小道)が整備され、気軽に「本物の自然」にふれることができます。

対照的に、産業革命以降の工業都市が多い北ヨーロッパでは、都市の中に自然を取り戻す必要がありました。

つまり緑豊かな公園は、都市生活に潤いを与える重要な装置だったのです。

このようにイタリアの都市内部では、公園ではなく「広場」が市民の居場所として発達してきました。

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