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スロべニアの首都

スロべニアの首都リュブリャナは、岩手県盛岡市とほぼ同じ人口約28万人の街です。

古代ローマ時代にはエモナと呼ばれ、ローマ帝国の軍事的拠点として重要な場所でした。

その後、中世になると交易の要所として栄え、地理的にもヨーロッパの文化が交差する場所だったため様々な歴史的影響が積み重なってきました。

このため今でも歴史的な建造物や文化遺産がたくさん残っています。

また、近世に入り第一次世界大戦が終了する20世紀初頭まで、オーストリア帝国の王家であったハプスブルク家の支配地となっていました。

このような歴史的背景から、街並みがどことなくオーストリアの雰囲気を漂わせています。

三本橋

街の中心を流れるリュブリャナ川にかかる三本橋は、スロベニアの首都リュブリャナのシンボルの1つです。

もともとは、街の中心地に位置するこの場所に、1280年頃から木製の橋が架けられていました。

それが、1657年の火災で燃えてしまい、その約200年後の1842年にイタリア人建築家のジョバンニ・ピッコによって設計され、石のアーチ橋に取り替えられたのでした。

そして1929年から1932年の3年間にわたり、スロベニア人建築家のヨジェ・プレチュニックによって設計施工が行われ、歩行者専用の橋が両側に付け加えられたのでした。

この2つの設計により中央と両側の計3本の橋が架かることになり、三本橋と呼ばれるようになったのです。

現在

2021年、この街は「リュブリャナのヨジェ・プレチュニック作品群・人を中心とした都市計画の構成資産」として世界文化遺産に登録されます。

橋のたもとにある広場には、19世紀に活躍した国民的な詩人フランツェ ・ フレシェーレンの銅像が立ち、その脇に鮮やかな色彩の外壁を持つフランシスコ教会など、プレチュニックの設計した建築が数多くみられます。

プレチュニックは、駆け出しの頃、オーストリアの建築家オットー・ワーグナー(-1918年)の下で、数多くの設計を手掛け、1911年から拠点をプラハに移した後はプラハ城の修復にも関わりました。

スロべニアがオーストリア帝国の支配下にあった時期を幼年期に経験した彼は、祖国愛や民族意識を建築を媒介として表現し続けたため、街のいたるところにプレチュニックの魂が今も生き続けているのです。

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