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LODとLOI
BIMモデルには2種類の詳細データが組み込まれます。
- 建物や各部材の形状を表すLOD (Level of Detail)
- 各部材の仕様情報を表すLOI (Level of Information)
の2種類ですが、Level Of Developmentを表す場合もLODと呼びます。
こちらは、形状ではなく設計過程でのモデルのつくり込みの度合いのことで、日本ではこのLODを使用することが多いそうです。
さて2種類の詳細データは、設計から運用までの各段階で入力され、3Dの建築モデルが制作されていきます。
このためBIMの最先端にある英国でのLOD (形状)は、かなり精度の高いものであると想像がちですが、実際はあまり問題ではなく、むしろLOI (情報)の詳細度のほうが重要で、むしろ情報の有効活用の観点からは、LOD (形状)の精度が高いことが障害になるそうです。
ただし、LOI (情報)の詳細データは、管理が難しくBIMマネージャーの手腕も必要になります。
今後のBIM
また、英国の技術者の中には、BIMは自分たちの設計を良くするツールで、使用しなければ、多くの情報を管理していくことは難しく、使用しない理由は何もないと考える人も多いようです。
ここには、情報を伝えるための手段というシンプルな考えが基礎にあるからのことだと考えられます。
日本では、令和5年の国交省による建築BIM推進会議で公表された「建築BIMの将来像と工程表」の中で、
- 生産年齢人口の減少
- 新しい働き方・生活様式への変化
- 地球温暖化や災害の拡大化
などの現在ある社会課題をBIMによりモデル化をし、そして多様な分野でBIMデータを連携していく将来像が描かれています。
日本でもこれから「BIM =情報のデータベース」という考え方に向かい、計画から竣工、そして維持管理まで含めた建物のライフサイクルに、BIMは不可欠になっていくとも考えられます。
そして建築のみではなく、都市や社会、自然とのかかわり方の一部をBIMは担っていくのかもしれません。
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