いつもありがとうございます。必要の場をツクル設計事務所-長尾アトリエ の 長尾 です。
場所づくりを3Dによるビジョンの共有から始めることで、確かな結末にたどり着くためのより良い道筋が現れます。
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ウーブン・シティ
東北地方で事業拡大したトヨタ自動車は、2020年年末に静岡県裾野市にある東富士工場の閉鎖を決定します。
この跡地に現在建設中の実証都市が、ウーブン・シティ(Woven City)です。
ウーブン(Woven)には「織る」という意味があり、トヨタ創業者が織機を発明したことにちなんで、人と技術が織なす新しい街をイメージしています。
跡地の敷地面積はディズニーランドの約1.5倍で、AI・自動運転・ロボット・住まいなど、インターネットとつながったヒトとモノのデータを収集・活用することで、「人中心・実証実験・未完成」の街を目指しています。
最初は、トヨタの社員を中心に360人程度が入居し、将来的には2,000人規模にまでなる予定です。
そして、この実験都市ウーブン・シティの都市設計を行っているのがデンマーク出身の建築家、ビャルケ・インゲルスです。
コペンハーゲンの建築
ビャルケ・インゲルスが手がけた建築物としては、コペンハーゲン郊外にある屋上がスキー場になった廃棄物発電所(2018年)やVMマウンテン(2008年)という大型マンションがあります。
後者のマンションは、南面側に開かれた段々畑のような立体駐車場の上に、同じく段々畑状の居住スペースが乗っかっています。
日本でよく見る立方体のマンションとは異なり、すべての住戸の屋根は、その背後の住戸のバルコニーとなっていて、日当たりに加えて眺望も良さそうです。
上部の住戸部分は、延床面積約3万㎡に対し80戸で、恐らく1戸が90坪ほどになるのではないかと考えられ、とても贅沢につくられています。
下段の立体駐車場は、アルミの板に沢山の小さな孔が開いているパンチングパネルで覆われていて、この孔を様々なサイズにすることで、引いて見た時に、何故かエベレストのイメージになるように描かれています。
また、同じ地区には、三角形のテラスが突きだしているVMハウス(2005年)、8字型プランの8ハウス(2010年)などもあり、どれも大胆なツクリになっています。
これには、ここまで派手なデザインでないと、分譲で売れないという事情もあるようです。
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